仙台が誇る小説家、伊坂幸太郎の2008の作品「モダンタイムス」。
今更ながら文庫版を読みました。
政治色の濃い「魔王」の50年後の設定。そちらも既読なので、最終章の気分で楽しみました。
特定のキーワードを検索した人を監視するシステムに気づいた主人公が、国家レベルの陰謀に挑む話。
伊坂幸太郎お得意の軽妙な台詞回しは健在で、グイグイと展開するストーリーに中盤までには期待が高まったのですが・・・
いかんせん期待しすぎてしまったかもしれない。
散々引っ張った割に主人公の能力が過去の焼き増しだったり。
恐妻は特段バックグラウンドはなく、ただのスプラッターだったり、
実質黒幕だったろう緒方が雑魚みたいなやられ方をしたり、
メッセージ性は好きなものだったんだけど、話運びでちょい不完全燃焼。
他の作家だったら文句ないんだけど、 伊坂幸太郎作品としては、もうちょっと!
次はマリアビートルでも読むか!
ちなみに、 少年サンデーで連載していた漫画版「魔王」はお勧めです!
原作の設定だけ借りた別物のお話だけど、よく出来てます。