怒涛の入れ替えラッシュであるジャンプで、また1つの漫画が終わってしまいました。「背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜」
高校の競技ダンス部の物語。
主人公は地味で、なんの取り柄もない男子、土屋。
そんな男子がダンスの魅力に取りつかれていく。しかし眠っていた才能が目覚める訳ではありません、部活の範囲で楽しい思い出を重ねていく。
ヒロアカの様に、才能のない主人公がのし上がっていく話ではなく、最初と変わらずに地味なまま話は進んでいき、話の中心もキャラの濃い部活の先輩達。
3年生の引退に伴って、代替わりしたらぐっと成長するのかなと思っていると、そのまま連載終了となってしましました。
ずっと低空飛行気味の中堅だったし、いろいろ画策したけどこれ以上話が広がらないという判断かな、しょうがないかなと思っていました。しかし今週の最終回、かなりホロリとさせられました。
ずっと本音が語られなかったヒロイン わたりちゃんの視点で物語が振り返られ、ぱっとしない土屋は、誰よりも優しい男の子だったというのを知らされます。はっとしましたね。
目立たなくても、能力がなくても、人は誰かの人生を動かす事ができるという事。ヒーロー主義のジャンプにあっては異端。
現代版のび太だね。そうだ、のび太の結婚前夜を見ているような優しい気持ちだ。
巻数にして10巻ほど。こういったまとまった良作が最近のジャンプになかったので、そこもステキでしたね。
横田先生は10年前から応援していますが、色んな話を書いて欲しいなと思うので、どしどし作品を量産してください!
次回作を楽しみにしています。