あるブログ

府中在住のサラリーマンによる、日々の記録。子育て(兄と妹)/ご当地ソング/マンガ/ラジオ などのお話。記事に合わせて一曲選曲します。

【読書記録:2022年2月】ベストブックは「逆ソクラテス」

まとめるだけじゃなく、特に良かったものはできるだけ個別でもレビューしたいと思います。できるだけね。

2月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2084

2022年2月のベストブックは「逆ソクラテス」でした。

総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)総理の夫 First Gentleman (実業之日本社文庫)感想
★4.0:国民の事を第一に考えてリーダーシップを発揮する、日本初の女性総理大臣と、その夫の話。ファーストジェントルマンになったことに戸惑いながらも、妻を支えると強く誓った夫の視点で進みます。ハニートラップを受けてスキャンダル写真を取られる辺りはヒヤヒヤしました。ハッピーエンドで幸せな読後感ですが、本書で描かれるのは理想的な政治家と理想的な国民という世界観なので、理想と現実の違いがブラックな皮肉にも感じられてしまいます…。
読了日:02月03日 著者:原田 マハ


書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜感想
★4.0:書くためにスキルはいらない。だからどんどん書こうというススメ。文書の評価は自分ではなく人がするものだから、出来たらすぐに出せば良いと。なるほど、ステキな考え方だ。そして、文章はその人らしさが出てなんぼ。1月に読んだちきりん著「自分の意見で生きていこう」に通ずる内容で、自分の感じたこと・意見を発信してこそ書く意味があるなと思った。
読了日:02月05日 著者:いしかわ ゆき


動物園の社会心理学―動物園が果たす役割と地方動物園が抱える問題―動物園の社会心理学―動物園が果たす役割と地方動物園が抱える問題―感想
★3.5:動物の命の扱いはとても難しい。命の大切さを学ぶ場所だと言っても、本来セットである死については避けられてきたように思う。本書の事例でも、動物園の中で亡くなった動物を他の動物の餌として与えることは、自然に近く本来の動物を学べる姿のはずなのに、不謹慎・子供には刺激が強いと避けられているらしい。ペットとの関わり含めて、人間以外の命をどう考えるかは人によって全く違うので、自分の意見を作るきっかけになった。
読了日:02月07日 著者:諸井 克英,古性 摩里乃


逆ソクラテス逆ソクラテス感想
★5.0:小学生の少年少女を軸に描く5つの短編。それぞれの話しは少しずつ繋がっています。人は人と関わって、出来事に心を揺らして成長していくんだなと改めて。先入観を持たずに創造力をもって生きていくこと、誤ったとしても誤ったことに気づいてもう一度立ち上がること、これからを生きる子ども達に伝えたいことが溢れていました。一番好きなのは「アンスポーツマンライク」。
読了日:02月07日 著者:伊坂 幸太郎


生きのびるための「失敗」入門 (14歳の世渡り術)生きのびるための「失敗」入門 (14歳の世渡り術)感想
★4.5:一応14歳向けの本なんだけど、37歳にもとっても良かった。強者が自らの強さを声高に語り、お前らも強くあれと鼓舞する成長社会ではなく、寄り添って補い合えることの大切さを思い出させてくれる。最後の一文がとても響いた、とても良かった。/失敗や、弱さや、情けなさを、もっとオープンに語り合えたら、それをしょうがないねと笑いあえたら、失敗した誰かに自分を責めないでと声をかけることが当たり前になったら。
読了日:02月18日 著者:雨宮処凛


まちづくりと図書館 人々が集い、活動し創造する図書館へまちづくりと図書館 人々が集い、活動し創造する図書館へ感想
★3.0:図書館が行政上どのように位置づけられているのかのレポート。日本各地の事例を総論的に羅列している感じなので示唆は特になかった。図書館は知と情報が集まっているけど、個人利用する場所という意味合い強いよね。きっかけがあれば、コミュニティ形成の場所としてはとてもいいと思う。
読了日:02月18日 著者:大串 夏身


人生100年時代の受験と勉強 (上泉雄一のええなぁ! BOOK)人生100年時代の受験と勉強 (上泉雄一のええなぁ! BOOK)感想
★3.0:教育家の著者とアナウンサーによる対談形式。これからの受験と教育について触れるものの、少し物足りない内容でした。ファンブックとしては楽しめるのかと。
読了日:02月24日 著者:上泉 雄一,坪田 信貴,毎日放送ラジオリスナー


みんなでつくる「いただきます」 (地球研叢書)みんなでつくる「いただきます」 (地球研叢書)感想
★4.0:フードビジネスの課題と、その課題に立ち向かうための本。世界中に広がる飲食流通ネットワークは、巨大で強固になっていて、消費者は自分が食べる物がどこで作られたものかも分からない。莫大なフードロスの裏で飢餓に苦しむ地域もあり公平性でも課題がある。生きる上で最も根元的な食が、経済合理性の中でブラックボックスになっている。この仕組は変えるには、一人一人が情報にアクセスし、応援したい食品を選び、時には自分で仕組みを作るしかない。途方もないことだけど、へーでは終わらずに行動を変える事に繋がる一冊です。
読了日:02月28日 著者: