あるブログ

府中在住のサラリーマンによる、日々の記録。子育て(兄と妹)/ご当地ソング/マンガ/ラジオ などのお話。記事に合わせて一曲選曲します。

【読書記録:2019年4月】ベストブックは「AX」

伊坂幸太郎はやっぱり面白いな、と思った4月でした!
そんな訳で、4月の読書録まとめです。

 

4月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2188

4月のベストブックは「AX」でした!

AX アックスAX アックス感想
★5.0:殺し屋なのに恐妻家、そんな男と家族の物語。深い闇に生きる男に、人としての喜びを教えてくれた妻と息子、そんな父の想いを受け継ぐ息子、みんながみんな愛おしい。軽快でシャレの聞いた会話回しと、印象に残るキャラ&キャッチフレーズ、そして終盤に向けて畳みかける伏線たち。伊坂作品は久々だったけど、大好きな伊坂節が全部詰まっていて控えめに言っても、最高でした!!自分に子供が生まれたからなのか、親子の絆がこんなに染みるとは…泣いてしまいました。
読了日:04月06日 著者:伊坂 幸太郎


ご当地アイドルの経済学 (イースト新書)ご当地アイドルの経済学 (イースト新書)感想
★2.5:アイドルオタクのおじさんが、経済に結びつけて大好きなアイドルのことを説明する本。地域経済・地域活性化とご当地アイドルの話を期待するとガッカリします、私はガッカリしました。経済用語の説明はろくな注釈がないのに、アイドルについては「HKTはHaKaTaの略だ」など、大変細かい説明にあふれており、ほとばしる愛がとてもまぶしいです。「NGT48は新潟の救世主」という書きっぷりが、今となってはとてもつらい。
読了日:04月14日 著者:田中秀臣


低欲望社会: 「大志なき時代」の新・国富論 (小学館新書) (小学館新書 お 7-2)低欲望社会: 「大志なき時代」の新・国富論 (小学館新書) (小学館新書 お 7-2)感想
★4.0:成熟した日本では欲望が減衰。「未来が不安だ」と蓄えばかりが増えてきた。それは未来に向けた投資ではなく、不安をかき消すためにただただ銀行にため込まれたもの。これら眠り続けている巨万のシニア貯金を吐き出してもらうには、「安心」してもらうことが必要。あらゆる経済政策に対して話題が及び、とても読みごたえがあり納得する点が多かった。
読了日:04月17日 著者:大前 研一


徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと感想
★4.0:戸建を購入してリノベすることを考えていたのでメッチャ参考になった。「業者はどうすりゃいいのよ…」「何が大切な要素なんだろ…」とあれこれ困っていたのでいい道しるべが手に入りました。「共同プロジェクト型」という概念も新しく知った考え方で、リノベのパートナー探しだけでなく仕事の取り組み方の参考にもなりそうですね。自分は中古を買ってすぐリノベしようと考えているので、本書とは少しやり方が違うけど、基本の心は変わらないと思います。「理想の居住空間」「譲れないポイント」から考えてみよう。
読了日:04月20日 著者:ちきりん


死神の浮力死神の浮力感想
★4.0:前作「死神の精度」の内容は忘れていましたが楽しませてもらいました。vs サイコパスの話で、スリリングな状況やカーアクションが多く映画になると映えそう!サイコパスが主人公に追い詰められがちな展開だったり、ななかなか出てこない箕輪がキーパーソンかな?と思ったけどそんなことは無かったり、期待していた伊坂節は越えなかったけど、エンタメ作品としては最高でした!いつもながら、余韻とまた何かが始まりを期待させるエピローグもエクセレント。
読了日:04月21日 著者:伊坂 幸太郎


東芝解体 電機メーカーが消える日 (講談社現代新書)東芝解体 電機メーカーが消える日 (講談社現代新書)感想
★4.0:日本の電機メーカーの栄枯盛衰、そしてこれからについて。メーカー別に、社会変化に合わせた産業の変化、内情の変化が細かく描かれているのでとても分かりやすく、興味深い内容です。携帯電話の爆発的な普及と家庭用家電の役割変化、そして震災による原発事故、この20年くらいでめまぐるしく社会が変わりました。その変化に日本の電機メーカーが適応できなかった事実に、自分の仕事についても大分考えさせらてしまいました…。
読了日:04月25日 著者:大西 康之


日本が売られる (幻冬舎新書)日本が売られる (幻冬舎新書)感想
★3.5:日本の資産や利権にドシドシ海外資本が入り込んできているよという話。前半を読んでいた時は「法制度の解釈が性悪説的に立ちすぎ」「資本主義なんだからそういう事もあるでしょ」と胃もたれ気味に読んでいましたが、資本主義自体へのアンチテーゼと気づいてからは、なかなか考えさせられる内容でした。経済成長と持続可能性という、比例関係にあったはずのものが気付けば背反してきていること、そして優先すべきは疑う余地もなく持続可能な未来でしょう、と問いかけられている気がした。
読了日:04月29日 著者:堤 未果