あるブログ

府中在住のサラリーマンによる、日々の記録。子育て(兄と妹)/ご当地ソング/マンガ/ラジオ などのお話。記事に合わせて一曲選曲します。

教団X

アメトークの読書芸人でも紹介されていた小説、教団X。
結構なボリュームでした。

 

解説というか、なかなか感想が難しい本でした。
本筋は、かつての恋人を追いかけてカルト宗教に潜り込む男の話なのですが、教祖が語る重厚な政治論や科学論の演説が2~3割を占め、教団員のセックス描写も2~3割程。

半分くらいは本筋と関係ありません。

 

こういった構成に加え、本筋でサスペンス要素やオチがある訳でもなく、淡々と進む事からアマゾンのレビューでは「意味が分からない」「時間を無駄にした」など罵詈雑言が書きなぐられています。

そんな中、なるほどと思った以下のようなコメントが。

  • もともと純文学の作家であり、エンタメ要素を求められる様な作家ではない
  • アメトークで紹介されて、エンタメ作品を期待したライトな読者が大量に読んでしまった。
  • アメトークで、読者と作品のギャップが生まれたのが不幸の始まり

うっ…アメトーク入りで読んじゃってごめんなさい。。。

 

けどそうだね、確かに。
映画も小説も娯楽として考えると、受け取り側が感動したとか、驚いたとか、メッセージを受け取ったとか、そういった消費者基準の評価がそのまま作品評価になるけど、表現活動として見るともう少し製作者主導なものだよね。

受け取り側の感情より、表現者側の感情がまず前に来るという感じ。

 

良いフレーズだったり、面白い考え方はたくさんあるけど、作品を通じた感想が持て無かった中アマゾンで皆さんの意見を聞きに行き、そういう感想が芽生えました。

以上です!

教団X (集英社文庫)

教団X (集英社文庫)