ネットでの評価はマチマチでしたが、僕は非常に愉快に読みました!
それはきっと、僕が常々思っていた事を分かりやすく示してくれたからでしょうか。
本書には自分探し好き達のカリスマ
〝自由人〟高橋歩氏の事も出てくるのですが、
私、友達に誘われて彼のトークライブに行った事があるもので、
そこで感じた事の正体を、本書は示してくれているようでした。
そのトークライブには、
学生の内からベンチャー的な事をしている大変前向きな学生もいれば、
旅ばかりして自由にやってるよみたいな若者もいました。
まあ、それは色々な人が。
色々な人≒個性的な人
この図式は正しいとは思いませんが
■そうあろうとしている若者。
■個性的でありたい、自分の信じた道を生きていきたい人
■何者にもしばられない自分の価値観を持ちたい人。
そんな、雰囲気を持った人だらけだったんです。
それは良い事もいっぱいあるとは思うんですけど、
「世の中を変えてやろう」でも、
「おれは自分の好きなように生きる」でも、
ベクトルは違うように見えて、そういった思いには
「俺!」 という、強い自己主張がある様に思うんですよね。
本書では、そういったものもひっくるめて
世間も前向き主義を半分宗教的に広まる「ニューエイジ」思想
が形を変えたものだと指摘しています。
ニューエイジ思想がいかなるものかは、よく分かりませんでしたが、
相田みつおや、BUMPじゃありませんが、
「ありのままを受け入れ、そして前向きに生きろ」 というベクトルの考え方は、
ここ10年で完全に若者のスタンダードになったように思います。
悪い事じゃないし、むしろ素敵な事の方が多いんだろうけど、
乗り切れないと、不気味にすら感じで引いてしまう。
そんな世にはびこる「ニューエイジ」思想の一端が、「自分探し」である。
との事でした。

- 作者: 速水健朗
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2008/02/16
- メディア: 新書
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