あるブログ

府中在住のサラリーマンによる、日々の記録。子育て(兄と妹)/ご当地ソング/マンガ/ラジオ などのお話。記事に合わせて一曲選曲します。

十二人の怒れる男@座・高円寺

座・高円寺で演劇を見てきました。
SENDAI座の公演「十二人の怒れる男」です!

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座・高円寺

わたし今から7年前くらいに高円寺に住んでいました。その頃から、座・高円寺で観劇したいと想いながら何一つアクションを起こしていませんでした。
今さらですがアクションする気になりました!奇跡!

高円寺は、売れない芸人や役者が多いと聞くのでちょうどいいんだろうね。
以前高円寺のコンビニで、
「パンクブーブーさんと飲みに行ったときさぁ…」と話すパンクブーブーの舎弟らしき若者を見かけたことがあるので、間違いなく芸人の卵はいるんだと思います!都市伝説じゃありません!

演劇

演目の「十二人の怒れる男」は演劇だとたまに聞く古典?演目。内容は知らなかったのでちょうどよかったですね。会議室で陪審員が議論をする話なのですが、演目時間2時間で全く場面転換なくぶっ通しにもかかわらず、展開もスリリングで楽しめました。

席から舞台を見るんじゃなくて、会議室を囲む桟敷席から見ている感じ。
距離も近くてキャストと目が合いそう。

いや、臨場感があってステキな体験でした!

 

演じていた劇団はSENDAI座という、仙台の劇団だったのもよかったですね。
東京公演の後は、エルパークでやるみたいですよ!

 

桔梗が丘/平井堅【三重のご当地ソング】

平井堅のシングル曲「桔梗が丘」は、母親から子供への愛情を歌った曲です。
つづられているのは深い親心ですが、子供のいない私としては親の顔が浮かんで「親孝行しなきゃな…」としんみりしてしまいますねぇ。

この曲名、ドンずばりの特定の地名で、めっちゃ地域に紐づいているにもかかわらず、街の様子は一切歌われていません。桔梗が丘、どんなところなんでしょうか…。

歌詞の全てが、子供に向けられた深い深い慈愛の詩。
唯一、土地を感じさせるのは
「ここだけはあたためておこう」
という、サビの結びのワンフレーズのみ。

これがすごいお見事ですよね。
子供がいつでも帰ってこられる場所でありたいという親心を伝えるのに、具体的な街をタイトルにしたことで、変わらない場所であることや思い出が刻まれていることが伝わってきて、すごい説得性が増しているんですよ!
これが「ホームタウン」みたいな凡百のタイトルだったら、この歌がもっているやさしい暖かさが出ません。

平井堅自身の個人的な思い入れがある街の名前をつけるからこそ、聞いた人一人一人が自分の町に置き換えて、より自分事として故郷と家族を思う事ができるんですね。

布団乾燥機をかけた直後のような、やさしいほっとする暖かさ。
ミサワホームのCM曲になったというのも、うまいタイアップの仕方です。

 

子供が生まれたら、またグッと聞き方が変わるんだろうな~。

桔梗が丘

桔梗が丘

  • 平井 堅
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

悲しみ一つも残さないで/amazarashi【青森のご当地ソング】

今回は、amazarashiが2017年末にリリースしたアルバム「地方都市のメメント・モリ」の中の「悲しみ一つも残さないで」を紹介します。amazarashiの故郷でもある、青森が舞台となっている曲です。


歌詞の中の「旅行く人」「別れ」「始発駅」「青森駅」といったフレーズから、青森を代表するご当地ソング「津軽海峡・冬景色」を彷彿とさせます。しかし、この歌が「津軽海峡・冬景色」と決定的に違うのは、拠点が青森にあり、そこから旅立つ人たちを見送っている事。

どこにも行かないで ずっとこの街で暮らして
歳を取って死ぬまで 笑って生きていたいよ

君を惜しむ人がここにいる

歌の主人公は、近しい人達が都会へ旅発つ事を見送り続けているようです。地元に残り、旅だった人たちを気にかけるフレーズからは、名残惜しさや切なさが感じられます。

その一方で、

家族と別れ、友と離れ どこで暮らしても僕は僕で
そういう考えはやめておけ 生きた轍を君と呼べ

できればこっそり出てってくれ 悲しみ一つも残さないで

といった、旅立つ人に心残りを与えない、背中を押し切る力強い愛も感じられます。

地方において、残される者の「切なさ」と「矜持」という二面性の愛を歌い上げ、独自の世界を作り上げています。これは響きますね~。

アルバムタイトルを訳すと
 「地方都市の死がある事を忘れるな」
という意味でしょうか。アルバムタイトルを凝縮したかの様な歌。

地域独特の感覚を歌い上げた傑作でもあり、他では出会えない唯一無二の怪作ですね。 

悲しみ一つも残さないで

悲しみ一つも残さないで

  • amazarashi
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

かくれキリシタンゴ ~Believe~ feat. MC母上/レキシ【長崎のご当地ソング】

長崎はご当地ソングがとても豊富な県です。

地理的にも歴史的にも、とっても特徴の多い場所だからでしょうか。
パッと思い浮かぶ長崎のキーワード…
 ちゃんぽん、夜景、港町、皿うどん、
 ランタンフェスティバル、出島、
 グラバー園、平和、などなど

色んなキーワードが出てきます。

そんな長崎、今年の大きな話題の一つに
「『潜伏キリシタン』が世界文化遺産への指定」
というのがありました。長崎だけじゃなく、熊本の天草もだけど。

これを初めて聞いた時、日本人の2,000万人くらいは「授業で“隠れ”キリシタンって習ったけど…違うの?」と思ったんじゃないでしょうか。

僕も荒く調べただけなのですが、「潜伏」はキリシタンであり続けた人で、「隠れ」は隠れてたら独自の宗教になった人たちの事みたい。そもそも違う人達。
なるほど、これだと僕がイメージしてた人達は「潜伏」ですね。

「隠れキリシタン」しか知らないときはなんとも思わなかったけど、この歌はどうだろうか。もしかしたらレキシも僕と同じこと考えて曲を書いたとしたら、正式には「潜伏キリシタンゴ」が正しかったのかもしれない。

そんな長崎の歴史をつづった歌が、今回の1曲。

かくれキリシタンゴ 〜Believe〜 feat. MC母上

かくれキリシタンゴ 〜Believe〜 feat. MC母上

  • レキシ
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

僕も億男になりたい

億男を読みました。

弟の借金を抱えたため、妻と娘に愛想をつかされてしまった主人公、一男。
借金返済のために、昼夜問わず働き続ける生活をしていたが、ある日、宝くじで3億円を手にしてしまう。いきなり手に入れた3億円の使い道に困り、学生時代の親友であり、今や成功者となっている九十九のもとを訪れる一男だが、3億円を持って九十九は消えてしまう。

消えた九十九と3億円を追いながら、様々な人とお金の世界に触れていく一男は知らなかった価値観に気づいていく。金とは何か、幸せとは何か、を問う作品。

億男 (文春文庫)

億男 (文春文庫)

 

 

以下、感想です。

  • 話はとても分かりやすくシンプル。金に対する価値観も幅広く扱われており、みんなに考えてもらえる娯楽作品にしたい!という意気込みを感じる。
  •  登場人物の名前が、一男、九十九、十和子、百瀬、千住、万佐子と、みんな数字になぞらえた名前設定。分かりやすくて漫画的、ここもスゴイ娯楽作品だなと感た。
  • 色んなお金へのスタンスを持った人が出てくるんだけど、基本的に大金で人生が変わってしまった人ばかり出てくる。だから、お金に対する価値観も極端なものが多い。
  • 一男の奥さん万佐子の「人は、明日への欲があるから生きていけるんだ」というのがいい言葉だと思った。
    金で一気に全ての欲を満たしてしまってもいけないし、生きる事だけに執着して欲を捨ててしまってもいけない。欲を持つことで、「明日があるから…」とよりよい未来へ願って進んでいける、という考え。

 

いろんなお金の価値観を知り、僕も3億円が欲しいなと思いました。
もしもらえるなら、もっとたくさんあってもいいなと思いました。

そして、映画化されるようです。
藤原竜也には、怪しい新興宗教の教祖役をやっているのがいいね。
彼には、金と狂気がよく似合う。